アルコールインクアートは、インクとアルコールを使って偶然に生まれる模様を楽しむ新しいアートの一つです。
絵を描いたことがない方でも、道具を揃えれば気軽に始められるため、SNSやワークショップでも人気が高まっています。
しかし「どうやって始めればいいの?」「初心者でもできる?」と不安に思う方も多いでしょう。
この記事では、必要な道具や環境づくり、実際の描き方、そして初心者がつまずきやすいポイントとコツを詳しく解説します。
最低限必要な道具と環境づくり

机まわりのレイアウトと保護
アルコールインクアートは液体を扱うため、机や床が汚れることは避けられません。
最初にやるべきことは「作業スペースの保護」です。
机にはビニールクロスや新聞紙を敷き、インクが染みても問題ない環境をつくりましょう。
私が使っているのは、ホームセンターなどで売っている塗装コーナーにある養生シートと
その上に、100円ショップなどで売っているおしゃれなビニール製テーブルカバーを重ねて使っています。
さらに、キッチンペーパーを敷いた上にユポ紙を置いたり。養生シートの代わりにサランラップもつかったりもしました。
またMDFパネルの大きいものを敷いたり、(パネルに染みこむので、キッチンペーパーいらず)して描いています。
特にユポ紙などはツルツルしているので、作業中に動きやすくなります。下に滑り止めシートやマスキングテープを使って固定すると安定します。

換気と安全のための工夫
アルコールインクは揮発性が高く、独特の匂いがあります。
閉め切った部屋で作業すると頭が痛くなる場合もあるため、必ず換気を意識してください。
アレルギー体質の方、妊娠中の方やお子様にがいる方は、注意が必要です。
窓を開ける、サーキュレーターで空気を流す、換気扇を回すなどが体調を崩さないためにも有効になります。
長時間作業するなら、不織布マスクや手袋も用意しておくと安心です。

あると便利な基本アイテム
基本的な道具は「無水エタノール」「スポイト」「小さなカップ」「風が出るもの・ストロー・ブロワ・ドライヤー」です。
「エタノール」とは、国際化学命名法による呼び名で、一般にはエチルアルコールと呼ばれるアルコールのことです。
エタノールは、アルコール濃度の高い順に
無水エタノール(99.5vol%…)
エタノール(95.1~96.9vol%)
消毒用エタノール(76.9~81.4vol%)
の三種類に分類されていています。購入できるのは、ドラッグストアやネットショップなど。
アルコールインクアートで使用しているのは、エタノールの純度99%以上で(Pタイプ・高価)と(IPタイプ・安価)な二種類あります。
IPタイプは、添加物としてイソプロパノールが含まれているため酒税がかからずそのためPタイプよりも安価になります。除菌などに使われ、手荒れしやすいため手袋をして使用するようにしてください。
濃度などをみて購入するようにしましょう。
ネットでは、アルコールインクアート専用のエタノールも発売されています。
エタノールは濃度が濃い分揮発性が高くなり、模様が出やすくなります。
綺麗なラインを描くために工業用のIPA(有機溶剤)も使用することもあります。
この場合有毒なため、使用する際は、必ず(要換気・火気厳禁・防毒マスク(肌をカバーする服装・手袋を使用する)など使用に関する注意が必要です。
アート中には、スポイトでエタノールを垂らしたり、ドロッパーボトルなどに入れ替えて使うと、出しやすくインクがふわっと広がります。
ブロワは息を吹き込む代わりに風を送れる道具で、(100円ショップでも売られています。)カメラの埃とりなどにも使用できます。
このブロワは、風をコントロールしやすいため初心者に最適です。イベントなどの体験用にも使用しています。
100円ショップの計量カップやプラカップも代用できるので、スポイトを一緒に使い気軽に始められます。
やってみよう!基本の表現方法

ストローやブロワでインクを動かす
アルコールインクアートの基本は「風でインクを動かすこと」。インクを紙に落としたら、ストローで息を吹きかけてみましょう。強く吹けばシャープな線、弱く吹けば柔らかな広がりが生まれます。さらに便利なのがブロワ(送風ポンプ)。一定の風を送りやすく、初心者でも思い通りに模様を作りやすいのが特徴です。

100均アイテムで代用できる便利グッズ
アルコールインク専用の道具をすべて揃える必要はありません。
100均の「スポイト」「風船ポンプ」「計量カップ」「ミニトレー」などはとても役立ちます。
慣れてきたら電動ブロワは手動よりも強い風をコントロールでき、表現力が広がります。
最初は身近な道具で試し、慣れてきたらドライヤーなどの専用アイテムにステップアップすると良いでしょう。

ドライヤーでふんわり広がる効果
もう一つ人気の方法がドライヤーを使うテクニックです。
弱風モードでインクに風を当てると、柔らかいグラデーションが広がります。くるくるドライヤーの先を取り去りアートに活用しています。
ただし風が強すぎるとインクが飛び散るので、距離を調整しながら当てるのがコツです。ノズルが細いドライヤーを使うと風向きをコントロールしやすく、花びらや雲のような表現も楽しめます。
初心者が知っておきたいコツと続け方

色選びとインク量を控えめに
初心者がつまずきやすいのが「色を使いすぎること」です。5色以上混ぜると濁ってしまい、せっかくの透明感がなくなります。
まずは2〜3色に絞り、少しずつインクを重ねるのがおすすめです。
また、インクを一度に大量に落とすとにじみすぎて制御できません。スポイトで数滴ずつ垂らし、変化を楽しむことが上達への近道です。
模様もたくさんのインクでは大きな模様が出来るし、少量のインクとエタノールで少しずつ乾かすと模様も細かくなります。

思い通りにならない偶然を楽しむ
アルコールインクアートの最大の魅力は「偶然性」です。絵画のように下書きをして再現することは難しいですが、その代わりに唯一無二の模様が生まれます。
「思い通りにならない=失敗」ではなく「偶然の表現」と捉えると、もっと気楽に楽しめます。
むしろ意図しない模様から新しいアイデアが広がることも多いのです。

仕上げと飾り方の工夫
完成した作品は、そのままではアルコールや紫外線に弱いのが難点です。
UV保護スプレーを吹きかけると、色の変化を防ぎ長持ちします。
飾る場合はフレームに入れるとインテリアとして楽しめますし、スキャンしてポストカードや雑貨にするのもおすすめです。
私のワークショップではキーホルダーやいろんなものに加工する方も増えており、日常でも使えるアートとして人気です。
体験談:初心者の時のやってみた感想
私は最初、アルコールインクアートを始めたとき、紙の上にインクを落として息を吹きかけた瞬間、「あっ、思った方向に流れない!」と驚きました。
最初はうまく広がらず、色が混ざって濁ってしまったのです。
でもその偶然できた模様をよく見ると、まるで雲のようで幻想的。
「失敗」だと思った瞬間が、実は新しい表現の発見につながるんだと気づきました。
次にブロワやドライヤーを使ったとき、強く風を当てすぎてインクが紙から飛び散り、紙自体が飛んでしまったり机や床、衣類が汚れてしまったこともあります。
そのときは机の保護や紙の固定の重要性を痛感しました。
こうした小さな失敗を経験することで、少しずつ「どのくらいの風でどの方向に流れるか」を予測できるようになり、作業が楽しくなっていきました。

初心者によくある失敗Q&A
Q1. インクが濁ってしまった!
A. 色を混ぜすぎ、補色の組み合わせはその色にもよりますが、インクを一度にたくさん落とすと濁りやすくなります。最初は2〜3色に抑え、少量ずつ重ねるのがコツです。
Q2. 風を送るとインクが飛び散る・手に付く
A. ストローやブロワ、ドライヤーは便利ですが、強すぎるとインクが紙の外にはみ出します。
紙をしっかり固定し、風の強さや距離を調整しましょう。
インクを横倒しに置くと液だれの原因になります。
Q3. においが気になる
A. 換気の悪い部屋で作業するとアルコールの匂いがこもりやすいです。
窓を開けたり換気扇を回し、必要に応じてマスクを着けましょう。
Q4. 乾く前に手で触ってしまう
A. インクは乾くまでに触ると指紋やムラがつきます。
完成後は完全に乾かしてから保護スプレーをかけると安心です。
Q5. 思った形に模様がならない
A. アルコールインクアートは偶然性のアートです。
最初から完璧な形を目指すより、偶然の模様を楽しむ心構えが大切です。
まとめ
アルコールインクアートは、特別な技術がなくても始められる自由度の高いアートです。
- 作業環境はしっかり準備して安全に。
- 風を使ってインクを動かすシンプルな方法からスタート
- 偶然性を楽しみながら少しずつ工夫していく
体験談のように、最初は思い通りにいかなくても、それが発見や表現の幅を広げるチャンスになります。
Q&Aを参考に安全・快適に作業し、自分だけのアートを作ってみましょう。
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