この章でわかること
- 黒(100/110)を「影」ではなく「主役の背景」として使う戦略
- 黒を濁らせずに扱うための最も相性の良い色と悪い色
- 黒とメタリックを組み合わせた究極のゴージャス表現テクニック
- コントラストを活かした夜空やモダンな大理石の作り方

Contents
黒(100/110)の特性とインクアートにおける役割

黒インクの二種類:100(マット)と110(ツヤ)の使い分け
コピックの黒インクには、仕上がりの質感によって使い分けられる2種類があります。
- 100(ブラック):マット(つや消し)な仕上がりで、青系インクと合わせると自然な「色離れ」が発生しやすく、クールでシックな表現に向いています。
- 110(スペシャルブラック):ツヤのある仕上がりで、赤系インクと合わせると、濃淡のコントラストが際立ちやすいのが特徴です。
黒を「沈ませる色」から「引き出す色」に変える

黒インクは、隣接する鮮やかな色(特に黄やピンク)の彩度を極限まで高め、作品全体のクオリティを引き上げます。単なる「暗い色」ではなく、他の色を最大限に引き出す「ブースター」として活用しましょう。

【究極のゴージャス】黒とメタリックの最強コンビ
黒に合わせるべき最強のメタリックはシルバー

黒とメタリックの組み合わせは「究極のラグジュアリー」を表現できますが、特にシルバーとの相性は抜群です。黒の重厚感とシルバーのシャープな輝きが融合し、モダンでクールな印象を生み出します。
黒と青系(BV29, B69など)やピンク(R系)を組み合わせる際、黒を背景にメタリックを流し込むことで、鮮やかな色を夜空に浮かび上がらせるような効果が得られます。
黒の上に輝きを残すメタリックの配置テクニック

メタリックインクは粒子が重いため、液体状の黒インクに垂らすと沈んでしまい、輝きが失われます。
【手順】:
- 黒を乾かす: 黒インク(100/110)を広げ、完全に乾かして定着させます。
- メタリックを垂らす:乾いた黒の表面にごく少量のメタリックインクを垂らします。
- エタノールで広げる: その上からエタノールを重ねて垂らし、黒インクを溶かしすぎないように注意しながらメタリックを広げるイメージでドライヤーを当てて乾かします。

黒の課題解決:濁り・茶色化を防ぐ配色術
黒を濁らせてしまう最も相性の悪い色とは?

黒インクを多用する際に最も注意すべきは、黄色(Y系)が混ざることで発生する、緑や茶色がかった濁りです。
失敗事例
黄系と濃い青系が混ざり合うと、意図せず濁った黒に近い茶色(汚れた色)が発生します。特に黄色と青の領域を隣接させる際は、色の混入を徹底的に防いでください。
黒と鮮やかな色を共存させる「境界線」戦略
黒と鮮やかな色(黄、ピンク、青など)を隣接させたい場合、色が直接混ざるのを防ぐ「エリア分け」戦略が不可欠です。
- エタノールの活用: 黒と隣接する色の間に、エタノールを多く使うことで、インクが直接ぶつかり合うのを防ぐ「安全地帯」を作ります。
- 配置の順序:黒は最後に配置します。先に鮮やかな色を広げ、その周りを乾ききる直前に黒で囲むようにすると、鮮やかな色を黒の闇の中に浮き立たせることができます。
応用技法:黒で表現する「夜空」と「大理石の脈」

夜空・宇宙の闇を表現する濃色グラデーション
黒一色で塗るのではなく、濃い色とグラデーションにすることで、「単なる黒」ではない宇宙の深みを表現できます。
黒と濃い青(B29, B39)や濃い紫(BV29)を隣接させ、エタノールで境界をわずかにぼかします。これにより、黒の中に濃い青や紫が浮かび上がり、深遠な夜空の表現になります。
コントラストを活かした大理石の「脈」の作り方

黒を大理石の「脈(スジ)」として使うことで、モダンでクールな印象の作品が作れます。
細筆などにエタノールをつけ、黒のインクに静かに押し当てることで、黒インクが線状に割れ、繊細でリアルな大理石の脈が作れます。ベースカラーには白やグレー系(W/N系)を選ぶといいです。
黒は、濃い色にも感じますが、アレンジ次第では、どんな色ともよく合います。自分の中で好きな色合わせを見つけてみてくださいね。
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