
この章でわかること
- 茶色(E系)を「ゴージャス」「ラグジュアリー」に変える発想の転換
- 高級感あふれる大理石の「脈(スジ)」の作り方と必須品番
- 茶色系で失敗しやすい「地味な印象」を払拭するメタリック活用術
- 木目や年輪など大自然のテクスチャーを表現する応用技法
Contents
茶色(E系)を「ゴージャス」に変える発想の転換

茶色を主役にしない:「影」として使う
茶色(E系)を主役として使うのではなく、「高級感を演出する影」として使うのが成功の秘訣です。茶色は、ゴールドや白といった派手な色に対してコントラストを与え、作品に深みと立体感を生み出します。
E系インクの最大の特徴:ウォームとニュートラルの使い分け
コピックのE系(Earth)には、大きく分けて赤み(ウォーム系)と青み(ニュートラル系)の色調があります。これをメタリックと組み合わせることで、ゴージャスさが格段に向上していきます。
茶色とメタリックの相性
ウォーム系の茶色(E29, E49など)は、赤みがゴールドの黄色みと隣接することで、色が沈まず、まるで光が当たっているかのような奥行きが生まれます。
【応用技法】高級感ある「大理石・鉱物」の作り方
大理石表現に必須の茶色系品番とグレー系品番

大理石は、「ベースの色(淡い色)」と「脈(スジ)の色(濃い色)」の二層構造で構成されます。特にベースには、落ち着いたグレー系がおすすめです。
- ベースカラー:W-3, C-3(ウォーム/ニュートラルグレイ)など淡いグレー系をベースにすることで、大理石の上品な質感を表現。
- 脈(スジ):E59(ウォルナット)、E79(カシュー)など、濃度の高いE系を少量使い、大理石の繊細なスジ(脈)を演出。
脈(スジ)のコントールを可能にする独自のノウハウ

大理石の「脈」は、風でインクを広げるのではなく、あえて流れをコントロールしないことで自然な模様になります。
- E59などの濃い色を、ユポ紙の端に沿って「線状」に少量垂らします。
- 風を当てず、筆(細筆)の先にエタノールを少量つけ、濃い線の中央に静かに乗せます。
- 筆からにじみ出たエタノールが濃い線を「静かに割る」ように作用することで、自然で繊細な大理石の脈が生まれます。
茶色をラグジュアリーに変貌させる「最強のメタリック」
茶色に合うメタリックは「ゴールド一択」の理由

茶色系のインクと最も相性が良く、高級感を高めるのはゴールドメタリックです。ウォーム系の茶色とゴールドを組み合わせることで、華やかさと奥行きが両立します。

コッパー(銅色)もアンティーク感が出ますが、華やかさやゴージャスさを出すならゴールド一択です。写真のように、メタリックの輝きが作品に鋭いコントラストを与えます。
濃い茶色を濁らせないゴールドの配置テクニック
メタリックインクは比重が高いため、濃い茶色の上に垂らすと沈んでしまい、輝きが失われることがあります。
【解決策】:
- ベースに先にゴールドを:ゴールドメタリックインクを、ベースとなる淡いグレー(W-3など)の上に先に広げます。
- 茶色は最後:その後、乾ききる直前に、茶色(E系)を脈として静かに垂らすことで、ゴールドが茶色の下で発光しているように見せることができます。
大自然を表現する「木目・年輪」表現テクニック

E系インクで「木の年輪」を再現する方法
木目や年輪の表現には、濃淡の異なるE系インクを使い、遠心力とゆっくりとした風で同心円状の流れを作ります。
- 配置:E23(ヘーゼルナッツ)など淡い茶色から、E37(セピア)など濃い茶色まで、同心円状に少しずつインクを垂らします。
- 風の当て方:カーリングドライヤーの「弱風」を、紙の中央から外側に向かってごくゆっくりと当ててください。遠心力でインクが広がり、木の年輪のような自然な模様ができます。
茶色で失敗しやすい「地味な印象」を払拭するコツ

茶色系だけでまとめると、作品全体が地味で重い印象になりがちです。これを払拭するには、コントラストが重要です。
作品が完成した後、ピニャータ ホワイトなどの顔料系白インクをごく少量、アクセントとして脈や縁に垂らし、すぐに固めます。白が持つ強いコントラストが茶色を引き締め、ラグジュアリーで洗練された印象へと変化させます。
次回は、また違う色の解説をしていきます。
赤系インクはこちらから

drops.designでは、初めの一歩を応援しています。ホームページから楽しめるメニューを発信中です。
アルコールインクアートは、偶然に広がる色や模様を楽しむ新感覚アート。
特別な技術や経験がなくても始められ、誰でも自由に表現できます。
机ひとつのスペースで、リラックスしながら世界にひとつだけの作品づくりができるのが魅力。
日常にちょっとした彩りと、ときめきを運んでくれます。
drops.designでは、2歳のお子さまから80代まで、
250名以上の方がアート体験を楽しんできました。
気軽に持ち歩けるキーホルダーや会社で使えるタンブラー、飾って楽しむインテリア作品など、メニューは豊富。
季節や会場に合わせた体験を随時開催しています。
最新スケジュールや予約はホームページからご覧ください。
あなたも、色と偶然が織りなすアートの世界へ。
。.。:+* ゚ ゜゚ +:。.。:+ ゚ ゜゚ +:。.。.。:+ ゚ ゜゚ *+





コメント