
この章でわかること
- 黄・オレンジ系インクで太陽や光をクリアに表現する方法
- 淡色で起こりがちな「グラデーションのぼやけ」を解決するテクニック
- 光の広がりを表現する「アール(円)」を描く独自の風の当て方
- 濃い色に「囲まれても」黄・オレンジを沈ませないための配置術

Contents
黄・オレンジ系インクが持つ「光の表現力」
黄(Y系)のメリットと「生命力」の表現

Y系はコピックの中で最も明度が高く、太陽やスポットライトといった純粋な「光」そのものの表現に必須です。淡い品番(YG00、Y04など)は透明感が高く、他の色と重ねても重くなりにくいため、クリアな作品づくりに適しています。
オレンジ(YR系)のメリットと「太陽・炎」の表現
YR系は赤みを含むため、太陽の暖かい光や、燃え盛る炎の躍動感といった、エネルギッシュなテーマの表現に最適です。濃淡の幅があるため、茶色系(E系)や赤系(R系)との自然なグラデーションを作りやすい利点があります。
黄系・オレンジ系を主役にした作品は、メタリックを使わなくても光を強く感じさせます。この系統の色は、生命力やポジティブなエネルギーを表現するのに欠かせません。

【淡色の課題解決】グラデーションの境目を美しく保つ方法
淡色で起こりがちな「境目ぼやけ」の原因と対策
淡い黄系インクは、アルコールや風で非常に広がりやすい特性があります。広範囲に風を当てすぎると、色の濃度差がなくなり、グラデーションの境目がぼやけて均一な色になり、作品が単調になってしまいます。
失敗事例
黄系インクは過度な風で広げると、色味が均一になり、作品の濃淡が無くなってしまいます。風は「必要な箇所に、必要な分だけ」当てましょう。
光の広がりを演出する「アール(円)」を描く独自ノウハウ

黄・オレンジ系の広がりやすい特性を活かし、太陽光の拡散や柔らかな光の輪を表現するテクニックです。
- Y系、YR系インクを円の中心に配置します。
- ドライヤーの口を細く絞るなどして、風を一点(円の中心)から放射状(外側)に当ててください。
- この際、ドライヤーを少し斜めに傾け、紙から円を描くように動かすことで、インクが穏やかなアール状に広がり、自然で美しい光の輪郭を演出できます。

【応用技法】クリアな「太陽の光」と「黄金の輝き」
太陽・光の表現に最適な品番のセレクト基準(Y04、Y15)
太陽や光をクリアに表現するには、可能な限り淡い品番をベースにします。
Y04(アカシア)やY15(カドミウム・イエロー)といった、白に近い淡色を使います。
周囲にYR02(ライト・オレンジ)などの淡いオレンジを重ねることで、温かい光のグラデーションを作ります。
黄金の輝き:ゴールドメタリックと黄系の混色

黄系とゴールドメタリックは、全色の中で最も相性が良い組み合わせです。
淡い黄色のインクが半乾きの状態になったら、ゴールドメタリックを垂らし、風を当てずにアルコールの蒸発に任せてください。これにより、濁りや沈み込みが発生しにくい、均一でラグジュアリーな「黄金の層」ができます。

濃い色(青・黒)に「負けない」黄・オレンジの配置術
濃色に「囲まれても」沈まないためのテクニック

濃い青(B29など)や黒(100)と黄系インクを同時に使う場合は、黄系インクを主役として「守る」意識が重要です。
黄を先に配置し、風でしっかり広げて地層の「最上層」を確保します。
黄色の周囲に、エタノールをいつもより厚く塗り、物理的な距離を作ります。
濃色は最後に:その後、濃い色を外側から流し込み、黄色の領域に流れ込まないようにします。
濁りを防ぐ:黄系と相性の悪い色とは?

黄系は淡色であるため、他の濃い色と混ざるとすぐに濁ります。
黄系のインクに紫系のインクが混ざると、茶色に近い濁った色になります。混色する際は、必ず間にエタノールを挟んでください。
あまり混ざり合わないようにするといいです。

濃い緑と混ざると、少しでも赤みや茶色が混入すると即座に濁り、汚い色になりやすいため注意が必要です。

次回は、また違う色の解説をしていきます。
紫系インクはこちらから

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